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2015.10.17 外野手冥利
【本日の業務】
・体幹トレーニング、ストレッチ
・マスターズ高校野球九州大会


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 土曜日は、マスターズ高校野球の九州大会に日帰りで出かけました。
 僕にとっては今年、最初で最後の本格的な野球でしたが、結果は伝習館(福岡)を相手に6-7で初戦惜敗。序盤の大量失点でチームに重いムードが漂い、三回以降何度も流れをつかむチャンスはありながらものにできず、最後はリリーフで好投した中村さんが足で1点差まで詰め寄り、てっきりもう1イニングチャンスがあると思いながら、時間切れで幕切れという後味の悪い終わり方でした。
 チームが負けたこと、試合に出られなかったこと、嫁さんと子ども(まだお腹の中ですが…)の前で良いところが見せられなかったこと、事務局との意思疎通がうまくいってなかったこと…様々な「悔しさ」がもたげた中で、一番僕を突き動かしたのは、こんな厳しい展開でチームの役に立てなかった悔しさでした。こんな厳しい展開の中でこそ、「つかさ、お前に任せたぞ!」と言ってもらえるような、チームに信頼される選手に自分がなっていなかったことが、一番悔しかったです。もっと野球がうまくなりたい! 久しぶりにそんな想いが頭をもたげました。

 帰りの車の中や、帰り着いてからもあれこれいろいろ考えていると、「練習がしたい」と思いました。15、6年ほど前、いろんな高校の野球部に「ペンとカメラ」ではなく「グローブとユニホーム」で「取材」におじゃましてたことがあります。一緒にノックを受けさせてもらったり、打撃投手をしたり、ある監督さんに高校時代、一度も9イニングフル出場がなかった話をしたら「紅白戦で使ってあげる」といわれて、本当に参加したこともあります。そんな模様を当時、鹿児島新報で担当していた「ヤング交差点」というコーナーに面白おかしく書いていたこともありました。拙著「地域スポーツに夢をのせて」にも収録してあったので、久しぶりに読み返してみました。今読めば顔から火が出そうなほど稚拙な文章ですが、野球が好きで、純粋にうまくなりたいと思った気持ちがつづられていました。

 ふと「また、やってみようか?」と思いつきました。今度は「グローブとユニホーム」だけでなく「ペンとカメラ」も持っていこう。高校野球ドットコムに「野球部訪問」のコーナーがある。あれを応用して「これがうまくなるために、うちは○○をやっています」みたいなテーマで体験取材をしてみてはどうだろう。
 例えば「守備がうまくなるために、こんな方法を取り入れています」「走塁のコツをつかむために○○をやっています」「打球の飛距離を伸ばすために××を始めました」…切り口はいろいろ考えられる。もちろん、発想の原点は自分がうまくなることだけど、うまくドットコムに定期連載に持っていければ、県内のいろんなチームの刺激になるのではないか。
 守備のことだったら○○先生だな。▽▽先生には投手のことをきいてみたい…そんなことが連想ゲームのように次から次に頭に浮かび、佐賀への遠出で身体は疲れているはずなのに、昨夜はほぼ眠れませんでした。

 ふと「連想ゲーム」が落ち着いたとき、苦い思い出となった佐賀ブルースタジアムで、たった一つ、心地良い記憶に残っているものを思い出しました。
 試合前、球場に入ってすぐに外野ノックを受けたことです。ノッカーは中村さん。緑の芝生に、雲一つない青空。外野から眺めると絵になる光景です。その絵を背景に白球が高々と舞い上がる姿の何と清々しいことよ! あのボールにもし乗ることができたらそこからの眺めは最高だろうなと想像します。
 外野手はその白球が後ろに行くのか、前に行くのか、右なのか、左なのか…ノッカー(=打者)が打った瞬時に判断して、落下点に素早く移動することが基本です。今年の僕は、去年のマスターズ甲子園で肩を脱臼した影響で長期間野球ができず、ノックの外野フライを受けるのは甲子園以来、ほぼ1年ぶりでした。てっきり捕れないだろうと思っていましたが、定位置、前、後ろ、左、4本全部捕れました。特に後ろの打球を追いかけるのは難しいですが、ダメもとで目を切って追いかけ、再び確認したら捕れる位置にいました。その白球を自分のグローブに収めたときの快感は、外野手をやったことのある人だけの特権かもしれません。
 土曜日に僕がやった「野球」はそれだけでしたが、そんな気持ちを味わえただけでも、はるばる佐賀にいったかいがあったのではないか。そう考えると、チームの結果は芳しくなかったけど、僕にとっては悪くない貴重な体験と刺激を得た一日でした。
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