【本日の業務】
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 今朝の南日本新聞の一面トップでドーム球場に関する記事が出ていました。三反園知事が掲げたドーム球場構想に関して、福岡、東京、札幌など既存の球場の建設費や稼働率、維持費などなどが詳細に述べられています。ちょうど興味があって調べようと思っていたことだったので、大いに参考になる記事でした。
 鹿児島に本当にドーム球場が必要か、その前にやるべきことがあるというのが個人的な意見です。南日本新聞の記事によれば、既存の球場をドーム化した西武でも100億円、最も高い福岡で760億円の建設費がかかります。新設するとなれば4、500億円は必要になります。札幌の年間維持費が15年度で35億円。現在の鴨池球場を含む運動公園全体の維持管理費が年間約8000万円ということですから桁違いの額です。果たしてこれほどの費用をかけてまでプロ野球球団のない鹿児島にドームを作る必要性があるのかどうか、大いに疑問です。

 鹿児島の野球環境で真っ先に改善が必要だと思うのは、観客席の屋根です。常々言い続けていますが、県立球場の観客席には雨や降灰をしのげる場所がなく、先日の秋の県大会の準決勝、決勝など観客の多い試合では、通路に人が常にたむろしています。日差しや雨を避けて観戦できる場所がそこしかないからです。仕事柄、記者席とカメラ席を移動する機会が多いので、通路に座椅子をおいて堂々を見ている人は移動の妨げになるので腹が立ちますが、裏を返せばこれも鹿児島のスポーツ行政の「失政」の象徴です。夏場の試合中、場内アナウンスで「熱中症対策を」と観客に呼びかけるのは何とも皮肉に聞こえます。野球人口の減少も著しいといわれる昨今、「野球をより快適に観戦する」文化を育てることの必要性を感じています。

 プレーヤー目線でいうなら、「ドーム球場」よりも「野球ができるグラウンド」の方がより県民のニーズがあり、更には野球を通じて交流人口を増やす経済効果もあるのではと考えています。鹿児島市内は公営の野球場は県立、市民と小野球場があるぐらいです。小野球場のような使い勝手の良い球場を市内にあと2、3カ所作れないものでしょうか。
 先日、ある講演で、鹿児島大の中野泰造ヘッドコーチが、2、3月のキャンプシーズンなどに鹿児島に多くの大学や社会人チームを呼んで交流するアイディアを話していました。今、桜丘にある鹿大のグラウンドを試合ができて観客席もあるようにして、病院で入院している患者さんたちも自由に観覧できるようなものが作れないかという話もありました。今すぐにでも実現可能なことがたくさんあって、ワクワクするようなアイディアです。その際にもネックになるのが、市内に硬式野球ができる場所があまりに少ないということでした。

http://www.cortanu.co.jp/13kai/
「最新報告」をご覧ください。

 奄美では毎年、社会人のトップチームがキャンプに来ています。奄美高のエースは、このときの野球教室で社会人のコーチから「140キロぐらいのボールは投げられるようになる」と言われたことがきっかけで、本気で練習に取り組むようになったといいます。何かと敷居が高い「プロ」を呼ぶことよりも、このように「アマチュア」同士の交流を広げることの方が、より現実的で、鹿児島で野球をする小、中、高、大学、社会人それぞれにメリットがあるのではないでしょうか。

 スポーツ界全体で考えれば、フットボール専用スタジアムや、県体育館に代わる総合アリーナの方が急務です。先日、J2ライセンスの交付が見送られた鹿児島ユナイテッドFCや、これからBリーグで戦う鹿児島レブナイズのためにも早期の実現が望まれます。ただしその際に必要なのはただサッカーやバスケット、スポーツのための施設にとどまらず、街づくりの核となるような「スマートベニュー構想」を実現する方向で検討して欲しいものです。

 いろいろ「苦言」を呈しましたが、三反園知事がドーム球場構想を提案し、そのことでスポーツを基軸にした鹿児島の活性化、街づくりの議論が進むことは大いに歓迎すべきことです。ドーム球場の是非は別にして、鹿児島の人たちがより多くスポーツに親しみ、身近に感じて、スポーツを通じて豊かな人生を送れるような環境づくりのために必要な英知を絞りたいところです。
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